活動報告
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 2010年
  学校で泊まろう 8月29日 愛知県吉良町吉田小学校 4名3頭

 各地で防災イベントが開催される中、小学校のPTA「おやじの会」が主催する「学校で泊まろう」のプログラムの一つに災害救助犬を紹介してもらうことになった。
 知多半島と渥美半島に囲まれた三河湾の真ん中にある愛知県吉良町。何処もお盆を過ぎても30℃を超える暑さに犬たちは大変だったに違いない。
 埼玉、神奈川、京都から4名3頭が参加して朝9時から1時間の予定でデモを行った。最初は屋内で災害救助犬の育成や活動の映像を見てもらい質問に答える。
 30分ほどで涼しい室内から、陽射しが眩しい校庭でもデモに移る。まずは服従作業を大型犬と小型犬の並列で見てもらう。盛んに拍手や感嘆の声が聞こえる。使役犬の作業を真近で見る機会は初めてだろうし、真剣に見てくれているのでいい加減な作業は見せられないが、犬は暑さで集中力も散漫になりがちなので指導手は気を使うことだろう。
 障碍作業に続いて、捜索のデモに移る。子供たちに隠れ役になってもらい、ちゃんと探し当てられるか、体験してもらう。たくさんの子供たちの手が上がり、みんなに参加してもらいたいが、犬たちの暑さ対策も考えてやらなければ、と3名で勘弁してもらった。
 予定の1時間を超えてお邪魔したが、子供たちからのいろいろな質問も多く、興味をもって見てもらった感じがする。この中から1人でも災害救助犬の活動にかかわってくれることになればと願う。



こんにちは


話よりも子供たちは犬に注目?



活動DVDの鑑賞


中は涼しいので犬も一緒に鑑賞



校庭でデモに…でも暑い


デモのセッティング



僅かな日陰に待機


実際の作業を見てもらう



まずは服従作業


大型犬と小型犬が並んで



並列脚側行進


速歩で折り返し



行進中の伏臥


行進中の立止



遠隔停座


遠隔立止



シーソー


小型犬も同様に



ハシゴは得意です


すべり台は焼けてアッチッチ…
 
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隠れ役にたくさんの手が上がる


一直線に発見しました



発見!?


ちゃんと見つけました



ふれあいも大人気


大型犬に恐る恐る触れる



子供たちから「ありがとう」と


記念写真


■吉良町防災訓練飛び入り参加
 小学校のデモが終わり、近くで行われている町内の防災訓練に飛び入りでの参加をさせてもらった。とくにパフォーマンスをすることはなかったが、紹介され本部テントに陣取っていた。プログラムは進んでいるが手の空いた人たちがテントに近寄って話をする。災害救助犬には興味を示してもらえるが、一人一人の小さな輪を一つにまとめられればと大きな支援の力となるに違いない。



途中から飛び入り参加


本部テントでさり気無く広報



とにかくアイスノンで冷やしてマス


人目構わず失礼します。ダウン

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  福島市防災訓練 8月28日 福島県福島市(松陵中・松川小) 6名6頭

防災訓練


倒壊家屋想定現場


出番前



参加者は千住民含め1000名ほど


いざ出動



現場で指示を待つ


隊長は緊張気味?



まずは1頭目で発見


2頭目も発見



さらに3頭目で確認


役目を終え退場する(拍手)

■広報テントブース


別会場のテントで広報活動


子供たちが興味を示して…



すっかりふれあい犬になっています


広報犬は出番が長くて大変です



頑張ってとエールをもらう


本部長に救助犬の説明

■閉会式・スナップ


閉会式


ユニフォーム



自衛隊炊き出しの特製カレー


昼食でご馳走になりました

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  栃木自主訓練会 6月13日 茨城県筑西市鬼怒緑地公園 32名22頭

 西日本は梅雨入りしているが関東地方は明日からという。その狭間で曇天ながら風もあり絶好の訓練日和であった。鬼怒川の河原ということで木陰はなく晴天ならば犬には最悪のコンディションだったに違いない。
 栃木県での訓練会は初めてであり、15都府県から32名22頭が参加した。予想外の参加に幹事は準備が大変だったことだろう。
 地元新聞の事前告知もあり、報道以外にも行政の広報、一般の見学者らも訓練の様子を熱心に見守っていた。広く一般市民の方々にも災害救助犬の存在、特性を理解してもらう機会になることを願う。
 9時から初級、上級に分かれ、訓練に入った。昼食はバーベキューをしながらの交流の機会でもある。北関東では地理的にも定期的な開催を期待したい。


  下野新聞 6/9   下野新聞 6/14   

■準備



広い鬼怒川の河川敷


テント設営



時折り陽射しも射す


受付嬢?



訓練地を視察する指導者


中上級用の訓練地



初級用の訓練地


小型犬には結構深い草むら


■開会・初級グループ捜索訓練


プログラムの説明


訓練審査部長の挨拶



出動本番の雰囲気で…


初級犬は7頭



認定犬も基礎訓練が大切


見つける喜びを犬たちに…



ヘルパーを意識させながら…


犬のレベルに合わせて細かく設定



よくできたね


常に細かな指導を…


■中上級グループ捜索訓練



待ち時間も必要な作業


広い場所も風向きを考えて…



マスコミ関係者が見守る中で…


捜索範囲を…



報道向けにシェパードでデモ捜索


テレビカメラの前で…発見!



事前に細かく指示を受けながら…


発見しました



やっと出番がきて…


ヘルパーの元へ一目散!?



小さな救助犬もヤル気満々


よくできましたヨ


■昼食バーベキュー30人前


昼食も楽しみのひとつ


訓練の話題で盛り上がって…



肉、エビ、イカ、ホタテなどなど


青空が覗いてきました



交流の場として


日除けのテントとなって…乾杯


■午後の捜索訓練(草原)



同じ場所でレベルに合わせて


順番待ち



先の人の作業を見ながら…


S級犬の揃い踏み



ヘルパー2名の捜索


うまくできたみたいですね



アイスクリームで休憩


犬は川でクールダウン


■閉会


おつかれさまでした


今日の総括を神妙に聞いています



この訓練会が定期的になればいいですね


全員笑顔で…


■未来の救助犬たち



一発触発か…


実の親子



精悍な顔つき…


でも奥ゆかしいタイプ



ごあいさつ


あなたの匂いの確認を…知らん顔か



ハイ写真ですか


小型犬も立派な戦力になります



生後7ケ月、これからです


今年、救助犬になります!?

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  西日本合宿訓練会 5月29-30日 広島県民の森 21名17頭

■倒壊家屋捜索訓練


広島県民の森


天候に恵まれ訓練開始



今は廃墟となっている「若人の家」


まずは廃墟ビルへの馴致から



戸惑う犬たちも多かった


小型犬も多数参加



初歩犬には失敗させないために打合せ


2社のマスコミの取材


中国新聞2010.5.31

■山野捜索訓練



平地捜索のキャンプ場


訓練は午後6時まで続いた



場所が変わっても同じように


できることで成功体験



小さな救助犬


見つける喜びを犬たちに…体験

■捜索準備


翌日は入口を変えて


内部は暗い



まずは1階入口付近に1人目


3階のベット部屋に2人目



見えないように障害物置いて


2階の風呂場に3人目。実は真っ暗!

■ビル捜索訓練


いざ捜索へ


初歩犬には設定を下げて



初めて参加の優秀なチョコラブ


この右側に1人隠れています



かなり人の臭いが滞留しています


参加者たち20名

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  春季合宿訓練会 3月20-21日 宮城県大郷町合宿所 32名27頭




32名の参加者


初日は天候に恵まれた



本部テントを設営


参加者はテント泊



食事も自炊


実戦捜索訓練開始前



チーム編成の打合せの訓練審査部


4頭5名の1チーム



4チームを編成


各チームでの打合せ

■倒壊家屋捜索


捜索方法はリーダーが決める


家の中にいる行方不明者



外から微妙な臭いに反応できるか


屋根にも一人居たらしい



小さな救助犬


物陰のヘルパーに反応

■森林捜索


林の中の捜索


チームで方法・順番のの打合せ



試験と同じような設定だが


ヤル気はあるが…



小さな犬のは藪が深い


終了後の訓練審査部の講評

■山野捜索


山の捜索に向かう


道なき場所へ入る



笹藪を掻き分け進む


オレンジの制服は目立つ



下から見守る指導者


どの方向へ出すか…



山の上で見つけられました


訓練審査部長からの講評

■TV取材(2010,3,22放映)


TV取材用に整列


宮城は災害にとても関心がある



ハイテク機器の説明を受ける


3時間ほど取材が続いた



捜索の様子も近くで撮影


インタビューを受ける坂井顧問

■夕食ミーティング


訓練審査部長の講評


坂井顧問の出動経験談



貴重な経験談と心構えを


熱心に聞き入る



温かい豚汁


ちょっと寒いが和やかに



話は訓練だけとは限らない


何故か楽しそうに…



自炊で鍋料理も


日付が変わる頃まで続いたらしい

■基本訓練


服従がすべてに通じる


いい反応ですね



何やら悩みがある様子…


基本訓練を受けたのは2頭だったが…


■ジーガー防衛のデモ


禁足咆哮


逃走監視



2008年度ジーガー1席


感嘆の声を出しながら見学



訓練審査部長の総評


理事長の閉会あいさつ

■スナップ


小型犬が8頭参加した


当たり前ながらちゃんと休止



S級犬もじゃれてます


柴犬と甲斐犬

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  岩手自主訓練会 3月14日 岩手県県花巻市 11名8頭

ブログ


平塚交流の森


匂いますね…



広い園内で捜索場所探して…


捜索のバリエーションもいろいろに



記念撮影ということで…


雪の中でも作業は変わりなく



小型犬も楽しそうに捜します


昼食&宴会

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  三次市作木町防災訓練デモ 2月28日 広島県三次市 4名5頭

 昨年は中国地方でも豪雨土砂災害が発生し、大きな被害を出していることもあって訓練にはたくさんの住民の方が参加された。
 広島県北部において震度6弱の地震が発生し、作木町香淀地区に被害が集中し、付近では土砂崩れが発生。倒壊した家屋内に数人の住民が生き埋めとなり負傷者が発生している模様。土砂崩れ現場には負傷者が多数あり、作木町自主防災会、作木方面隊、江水園職員が連携し、住民の救出救護活動を行う一方、応援要請で到着した三次消防救助隊と災害救助犬は連携し、行方不明となっている住民の捜索、救出活動を行うという想定である。
 現場に到着した災害救助犬は、災害対策本部より土砂崩れに巻き込まれた倒壊家屋の捜索を依頼され、まず1頭目が家屋内の行方不明者を告知し、確認のための2頭目も同じように告知したため、倒壊した家屋内に被災者が取り残されていると判断して消防救助隊に引き継いだ。
 多くの住民が見守る中、1頭目は家屋の周囲を回ってから告知し、2頭目は家屋の上から告知し、見ている方にはわかりやすいパフォーマンスであったように思う。
 広島では災害救助犬の認知はまだまだ低く、能力や特性を理解してもらうために訓練終了後にデモの機会をもらった。服従作業とBOXを使った初歩的な捜索作業を見てもらった。捜索作業では正解のBOXに反応したにもかかわらず、別のBOXに行ってしまい、見学の方々から「あぁ」とため息が聞こえた。しかし、空箱の匂いを確認し、正解のBOXで吠え、大きな拍手をもらった。
 犬にも多少の戸惑いが感じられたように見えた。能力を発揮させるためにも、初めての場所や人混み、騒音など環境変化にも対応できるように、日常からいろいろな経験をさせることは必要な訓練の一つであると思われる。



参加メンバー


1頭目の捜索



下で告知しました


2頭目



上から告知しました


多くの住民が見守る中で…



服従作業デモ


脚側行進(速歩)



BOXでの捜索デモ


マイクで説明しながら



これかな…とパフォーマンスを


正解です

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  郡山消防瓦礫捜索デモ 2月28日 郡山市消防訓練施設 20名16頭

 冬季訓練を終えて午後から郡山消防の瓦礫訓練施設にて合同訓練を想定した災害救助犬のデモンストレーションと瓦礫捜索訓練を行なった。 消防にはハイパーレスキュー隊があり、いろいろなハイテク機器を装備している。私達が消防の捜索機器の特性を理解する事と、消防の方々に災害救助犬の特性を知ってもらう事で、それぞれの長所を捜索現場に活かせるのか、災害救助犬は有効なのか、またどのような使い方が効果的なのか検討するうえで、見てもらえればという私たちの要望に応えていただき設定されたものである。
 まず、レスキュー隊のハイテク機器の説明を受ける。画像探査機、3mほどのポールを探索地点に差し込み、その先から送られてくる画像を確認するというものである。そこに人がいるという前提であれば中の様子を確認しながら救出活動ができる。しかし、そのポイントはどこなのかは、教えてくれない。もう一つは振動感知器、空気の振動(声)や音を感知する機器である。これも被災地での雑踏や騒音も敏感に感じとってしまうため、使える環境が限定的である。すべて一長一短あり、それを補い合う組み合わせは必要であろう。災害救助犬も万能ではない。しかし、人間の推測からは手掛かりがない現場で教えてくれるものはある。人を捜すばかりでなく、ここには居ない、というのも必要な告知になってくると思われる。
 消防の方々が見守る中で、瓦礫に隠れた人を発見告知できるか、どのように捜すのか、時間はどれぐらいかかるのかなど検討されるテーマとして捜索の実際を見てもらった。瓦礫の中には2名が隠れている。風下から1頭目を出す。僅か数十秒で告知する。思わず見学者から拍手が起こる。初めて見た人には驚くことかもしれない。2頭目も3頭目も同様に告知する。瓦礫の中の場合、匂いの出どころが一定ではないので、上から告知す犬、小型犬などは狭くて暗い土管の中へ入って行き、中で告知する。この後、ハイテク機器で詳細を把握するのも有効だと考えられる。
 新潟中越地震の際、崖崩れの中から92時間ぶりに救出された男の子の場合も最初は災害救助犬が投入され15分で告知し、その地点を心音探査機で確認したということである。もっと早く捜索活動に協力できていればという教訓は残る。
 私たちの立場からは災害救助犬が有効だと考えているが、長時間の作業や自然の捜索環境での対応など課題もある。救えるはずの命を救いたい、という目的を同じにするならば、能力を発揮できる場面では組織を乗り越え協同しなければならないのであろう。
 今回の訓練にあたり、お世話になりました郡山市民活動サポートセンター、訓練場の提供とデモをしていただいた郡山地域消防組合消防本部の皆さま方にお礼申し上げます。



郡山消防から15名参加


ヘルパーの隠れ場所を準備



ハイパー機器の仕様説明を受ける


雪をかき集めて被せる



災害救助犬の説明から


S級災害救助犬の威力を見せる



シェパードも車の前で告知


3頭目も発見!確認しました



小型犬も瓦礫では有効である


紐付きでの確認作業



みんなキチンと反応しました


消防の方も写真を撮る



削岩機の横での捜索作業テスト


参加者の集合写真

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  冬季合宿訓練会  2月27~28日  郡山市御霊櫃温泉 23名16頭

 天気予報は雨であったが、幸いにも曇り空、しかし、磐梯降ろしが容赦なく御霊櫃峠から吹き付け、体感温度は真冬並みである。9府県から23名16頭が参加し活気が感じられる。集合の12時には全員が揃い、楽しく駐車場で昼食をとる。
 訓練地へは2kmほど登った牧草地で、雪中訓練を予定していたが、ほとんど雪はなく埋もれるイメージはない。かき集めてヘルパーに雪を被せる。3名の指導者がつき、2グループで同時進行の捜索訓練に入る。一つは牧草地で林の中に一人、雪の中に一人の2名を続けて風上に向かって捜す設定である。訓練士が指導手の側について失敗させない訓練を心掛ける。難しいことよりも成功の積み重ねで犬たちに自信と楽しさを経験させていく。
 風はやまず、待機している人たちは寒さに震えている。犬たちはヤル気満々で未認定の犬たちも着実に能力が上がってきており頼もしい限りだ。
 一方の捜索グループは山の急斜面に一人隠れている。匂いをとれば一目散に駆け登り吠えて知らせるが指導手がなかなか辿りつけない。実戦に近い想定である。
 広い牧草地を捜し、雪の中を捜し、山の中を捜す。体力も必要である。楽しくなければできない作業であろう。



案内の桃太郎旗を準備


訓練前のランチタイム



訓練予定の説明


雪をかき集めて被せる



広い牧草地


山の斜面の捜索地



スタート地点から訓練士がフォロー


奥の林にひとり



殆ど雪は消えている


道路から見学できる



発見です


よくできました



雪を越える未来の救助犬


左手の急斜面にひとり



山では派手な服装がいいですね


様子を見守る3名の御大?

 16頭が訓練を終え宿舎に戻る。夕刻まで雨は降らなかったが、風はやまず冷え切った身体を温めるには温泉は最高である。
 夕食までの僅かな時間にも犬や訓練話で盛り上がる。また、地域間の情報交換の場でもあり、貴重な交流の機会でもある。
 夕食前に訓練審査部長から今日のコメントがあり、乾杯後、宴会?が始まった。といっても訓練の悩みや今後の課題に関しての話ばかりで、つくづく犬好き、訓練好きの人たちの集まりであると感じる。しかし、愛犬家から一歩先の作業を背負っていることも忘れてはならない。この後、部屋での2次会、3次会と有志が集まり、その救助チームの編成や活動の課題に対しての論議を交わした。酒を飲みながらではあるが有意義な時間であったように感じる。結局最終メンバーが就寝したのは午前1時半であった。



今日の講評(訓練審査部長)


ご飯、みそ汁は…女性ばかりか



ビールは持ち込ませてもらった


訓練談議?に花が咲く

 翌日は一転、雪になり5cmほど積もrり、寒さは相変わらず厳しい。犬たちは楽しそうである。昨日の訓練を踏まえ、自分たちで課題を見つけ出しながら基礎的な訓練を心掛けた。牧草地に2名が隠れ、雪は降っているが風はなく、昨日とは逆方向から捜し出す。この寒さで動かず隠れているヘルパーは修行している如く忍耐のいる役割である。。
 教える側も教えられる側も熱心に訓練に取り組み、訓練後の講評でも、どの犬たちも非常にレベルアップしており、安心して作業を見られるとのことであったが、訓練に終わりはなく、さらなる向上を願うばかりである。




座れ!と言ってるのに…


飛び付きではなく意欲付けです



寒さしのぎの井戸端会議


指導手は固まっているような…



新潟から参加の優秀な犬です


犬よりも指導手が…ガマン



ご褒美のボール遊び


ちゃんと休止できていますね



雪の中ではなく林の中ですよ


奥の林の中へ向かったようです

 参加された皆さんの熱意を、みんなで共有できる良い訓練会でした。この熱意が広がりを見せるように期待しています。
                                     訓練審査部 鈴木勝俊

福島民友 2010,2,28 記事

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  みどり市ボランティア講座 2月10日  みどり市社会福祉協議会 4名2頭

 2010年1月18日に締結したみどり市との出動協定が地元では広くマスコミに掲載され災害救助犬という、聞きなれないテーマを切り口にボランティア啓発を行いたいというみどり市社会福祉協議会の要望と、私たちもまだ社会的認知が低い災害救助犬の広報に役立つことを願い、デモも加えてセミナーを行った。
 参加者はみどり市でボランティア連絡協議会に参加されている市民の方々21名で、理事長がNPO法人災害救助犬ネットワークの組織、ボランティア活動、目指す活動などについて30分間話し、続いて訓練審査部長が、災害救助犬についての説明を30分間行った。特に災害救助犬については質問も多く、犬への興味、親しみが感じられたように見受けられた。しかし、ここから先へもっと掘り下げ、広く市民の方々に協力、支援の輪を広げていかなくてなならないのだろう。このセミナーにおいて社会福祉協議会から寄付をいただいている。



60分間のセミナー


参加者のみなさん



ネットワークについて西坂理事長


災害救助犬について大原訓練審査部長

 場所を駐車場に変えて、災害救助犬のデモンストレーションを行った。
 机上の話より実際を見てもらうのが何よりである。まず服従作業を2頭並んで、脚側行進、行進中の停座、立止、伏臥、遠隔、招呼など行い、続いて職員の方にヘルパー役をしてもらい、捜索のデモを行った。福島からきているのは2頭はS、A級で、あっと云う間に発見し大きな拍手をもらった。簡単な設定ではあるが、服従に続いての捜索で作業意識の切換えがちゃんとできることは見習うべき点である。
 参加者の中には犬を飼っておられる方も多く、どうすればこのような犬に育てられるのか不思議に思われた方も多かったようであるが、デモで見せたように犬をパートナーとして育成し、支援や期待に応える責任も負っていることも忘れてはならない。




2頭並列での作業デモ


脚側行進



行進中の伏臥


行進中の立止



質問に応える大原訓練審査部長


終了後大きな拍手をもらった

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  福島県雪山自主訓練会  1月24日  郡山市 13名9頭

 福島県在住会員を中心に冬期自主訓練会を行われた。今年も暖冬で積雪が少なく、春山の訓練のような雰囲気である。当初予定していた映画「野麦峠」のロケ地でもある御嶺柩峠は前日の下見で雪が少ないために、訓練場所を安積山登山口へ変更した。
 福島から5名5頭、岩手から2名1頭、千葉から3名2頭が参加、指導は大原茂雄訓練審査部長(福島愛犬訓練所所長)である。朝9時に出発。まずは雪崩に埋もれた人を捜索する訓練。遭難者役であるヘルパーが隠れる場所を全員で雪を掘り、雪を被せて作る。雪の中に埋もれて隠れているのは想像以上に大変である。雪の重さ、寒さからヘルパーの身を守りながら、犬に発見されたらご褒美を渡しやすくする。成功の積み重ねをしていく訓練には、このような設定にも技術と経験が必要である。
 気温マイナス3度、晴れ、風速0?6メートル。冬型の気圧配置が抜けて南から暖気が入り込み始めて風向きは一定しない。3つの沢が合流する複雑な地形で、北の尾根からは冷気が吹き下ろし、西の沢筋は、渦を巻く気流が上へ下へと雪煙を舞わせている。時折、南の沢からは南の暖気と気温上昇による吹き上げがくる。浮遊臭を探す救助犬の訓練には最適な条件だ。また、木々の間から犬の様子を観察できるので、状況によって犬がどのような反応を示すのか、犬種による行動パターンの違い、それぞれの犬の特徴などを全員で見られ、大原訓練士のアドバイスを共有できるのもこうした訓練会の収獲になるはずだ。他の犬を知るということは、災害時のチーム編成の際の参考になる。
 まずはヘルパー1人の場合、西の谷筋を200m程進んだ先に遭難者がおり、認定犬は複雑な空気を探りながら確実に発見に至った。認定試験に向けた練習中の犬たちは、それぞれの問題点や課題の指摘を受け、それに対処すべき練習方法などを熱心に教っていた。
 次は、300m四方の広いエリアに遭難者が2人の想定。それぞれの犬の持久力や集中力をみる。現役バリバリの6歳ラブラドールは、深雪をもろともせず直線的にガンガン行けば、9歳の老犬シェパードは遭難者を見つけても、地形的に行きにくいと判断するのか、楽に到達できる迂回路を登る。以外だったのは、大型犬は雪に潜り四苦八苦しながらラッセルして進むのに、ビーグルやジャックラッセルなど小型犬は、兎のように雪上をポンポンと跳ねるように潜らずに登って行く。柔らかい深雪は無理としても、一度クラストした雪面や、春山では小型犬も力になるだろう。雪上の犬は実に楽しそうだ。



千葉、岩手からも参加


広い範囲での捜索エリア



元気なジャックラッセル


千葉から参加のシェパード



岩手から参加のビーグル


発見!



岩手から参加、未来の救助犬コンビ


雪上でのランチ

 有意義な雪上捜索の後は、雪上ランチ。気温は1度まで上り、微風。冬のこの時期に外でランチが可能なほど暖かい冬の安積山での訓練であった。
 その後、「福島愛犬訓練所」グランドにもどり、新たに会員2人と訓練所のスタッフも訓練に加わり、平地捜索の基礎的な練習と、服従の練習を行った。シーソー、トンネル、はしごなども行い、弱点克服のトレーニング法などの指導を熱心に受けて、それぞれに楽しく、有意義な時間を過ごした訓練会となったに違いない。
 私たちNPO法人災害救助犬ネットワークには訓練審査部(30名)という部門が有機的に機能し、確実に個々の能力は向上しているように感じられる。これからは更に出動に向けて協力、連携した体制づくりにも努力していかなければならない。



服従の大切さを懇々と…


では、やってみましょう…と



休止、服従訓練


初めてのハシゴに挑戦



うまく登れていますね


ちょっと腰が引けてるのかな…



地中での発見!ハイ御褒美


参加した13名8頭

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  群馬県みどり市出動協定式 1月18日  みどり市市役所 7名3頭

 09年9月みどり市で行われた群馬県防災訓練がきっかけで市で災害救助犬の有効性や必要性が認識され出動協定の締結に至ったものである。07年に締結した県下初の桐生市との出動協定や09年赤城山麓で行った夏季合宿など、群馬県においては市町村レベルでの積極的な民間ボランティア活用が広く大きなうねりとなることを期待したい。
 協定式には、みどり市からは市長、副市長、総務部長、当方からは理事長、訓練審査部長・主幹、指導手4名(福島、茨城、埼玉、栃木)、認定犬3頭が出席した。
 調印後のサプライズとしてみどり市の職員の方々からカンパによって\57,000-の寄付をいただいた。金額の問題より広く呼び掛けてもらい理解、認識してもらうことの意義は深い。
 挨拶で石原条みどり市長は「救助犬の活動に敬意を表すると共に、こうした活動は私たちも支えていかなければならないと思っています。災害の起こりにくい地域ではあるが住民の災害に対する意識の向上につながることを期待しています」と述べられ、対して西坂理事長は「現在、群馬県には会員がおりませんが、災害に対しては区別なく対応し、手弁当で近隣から必ず駆けつけます。こうしたボランティに対する市町村の積極的な対応は県、国に広がることと期待しています。また、職員の方々のカンパは本当にありがたく思っています。有効に活用させていただき、みどり市のみならず社会の役に立つNPOとなることをお約束いたします」と応えた。
 設立以来、群馬県とは縁が深くなり、また活動の成果としても先行している感はあるが、確実に災害救助犬の存在が認められるようになってきたことは感じられる。社会の期待に応えるためにも更に克服しなければならない課題はあるが、社会に支えられていることを努力の糧として行きたい。
 この模様は上毛新聞読売新聞朝日新聞桐生タイムス掲載され、Webでは東京新聞上毛新聞毎日新聞で閲覧できます。




協定書の調印


よろしくお願いします



石原みどり市長


西坂理事長



3頭の災害救助犬と7名の隊員


報道関係者

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